六匹目 レッサーパンダは 微睡む!?

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現在の尊の脳内は、『小遣い』 と 『パパ呼び』 を天秤に掛けてる最中だろう。 小難しい顔で、尊は考えている。 答え、決まっているけどね? 尊自身も、あっさり答えが出たようだ。 1分後には、 「……パパ、今度からは拐わないでよね?」 と言っていた。 「和泉が独りで寂しいだろうと思って……そしたらタケも焼きもち焼くかなって……」 おじさんによると、慣れない部屋で俺が独りで寂しいんじゃないかと気を使い、俺を巣に運ぼうとした。 が、そうなると実子の尊が焼きもちを焼く(おじさんの中では決定事項だった)。 だったら、尊も一緒に巣に運んじまえ――となったらしい。 幸いにも自分のベッドはキングサイズ、ちっこいのが二匹増えたところで、どうと言う事もない。 それが俺達を、巽ーレックスの巣に運んだ理由だそうだ。 「ふうっ~」 思わず、溜め息が漏れた。 「あのね、おじさん……」 「パパ!」 俺も諦めた方が良いみたいだ。 「あのね、パパ」 「何だい、和泉?」 嬉しそうに返すおじさんは、テーブルにマグカップを置き、椅子に腰掛けた。
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