七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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尊の家から学校までは、ゆっくり歩いて20分、自転車なら5分程度。 弁当が重いけど、苦になる距離じゃない。 「だから言ったでしょ、南は感謝すべき人間じゃないって!」 写メ抜きメールの件を尊に話したら、俺を落ち込ますほらみろ的な返答がきた。 「だってー、5千円もくれたし、頭撫でてくれたよー」 後ろから来る同校生達にどんどこ追い抜かれながらも、気にせず歩く俺達。 「いっちゃんはね、人を信じすぎ! もうちょい、疑ってもいいよ~」 「えー、でもさあー」 反論しようとしたその時、ひょいっと、本当に荷物を持ち上げるみたいにひょいっと、俺自身が持ち上げられた! 「「えっ!?」」 驚愕の声が、尊と被る。 当然だ、俺同様に尊も持ち上げられている。 「本当にトロイな、お前等」 頭の上から、声がする。 こ、この声は――!? 見上げた先に、呆れ返った南の顔があった! 「斗真じゃないけど、ホント軽いねぇー」 尊を持ち上げたままそう呟いたのは、神崎だ! 「「うきゃー、離せぇー!」」 喚く俺達は、そのまま運ばれて行く……荷物の様に……
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