七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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周囲からじろじろ見られながら学校まで運ばれた俺達は、下駄箱前で解放された。 「楽だったろ?」 言いながら、南は手を差し出した。 「「?」」 首を傾げると、 「タクシー代」 押し売りタクシーの代金を請求された! 「李杜、冗談も大概にしないと、伊織に絞められるよ?」 べしっと南の手を叩いた神崎が、その手を翻して俺達に差し出す。 「「?」」 「でも、やっぱり何か欲しいな? 和泉、美味しそうな甘い匂いするし」 カ、カツアゲだ! しかも、神崎まで名前呼び!? はあ~、まったく~ 仕方ない、放課後のおやつに用意したクッキーを、少し分けてやるか…… 今日も実習棟行くから、おやつ用意したんだよねぇ、非常食として。 今日のおやつは、昨日鹿野からゲットしたチョコで作った、チョコチップ・クッキー。 都織にも、届ける予定だ。 俺のおやつは最近よく狙われて、食べる前にすっからかんになるから沢山作ったし、予防策として小分けしてあるから、一つ二つあげても大丈夫だ。 「南――」 「李杜」 まだ拘るか、おじさんみたいだ。 仕方ないなぁ、もう。
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