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「いっちゃん病院嫌がってるから、環ちゃんに一応診てもらえる様に、さっき連絡しといたの」
えっ、いつの間に!?
ってか、
「たけちゃん、何で堕天女と連絡出来るの!?」
「だから、環ちゃん! ちゃんと呼ばないと、それこそ絞められるよ?」
一旦言葉を切った尊は、ぶるっと身震いする。
顔色も、心無しか悪いような……
堕天女と何があった!?
いやいや、問題はそこじゃない、何故連絡がつくのかだ。
「環ちゃんの方から、昨夜俺の携帯にメールが来たの」
堕天女から!?
何故、尊のアドレス知って……そこまで考えて、俺はチロリと背後から付いて来る南を見上げた。
俺の視線に気付いた南は、ニッコリと良い笑顔を浮かべた。
そして、イケメン笑顔のまま、
「保健室自由利用権」
と、言った。
「「はっ?」」
俺と尊、2人して首を傾げる。
な……なんだ?
保健室自由利用権って……?
何の事?
「あっ!」
わかったのか、尊が声をあげた。
「み、李杜! 俺達のアドレス、環ちゃんに売ったねぇ!」
「正確には、交換した、だ」
尊の追及に、南はシレッとして答えた。
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