七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

5/48
前へ
/3000ページ
次へ
「いっちゃん病院嫌がってるから、環ちゃんに一応診てもらえる様に、さっき連絡しといたの」 えっ、いつの間に!? ってか、 「たけちゃん、何で堕天女と連絡出来るの!?」 「だから、環ちゃん! ちゃんと呼ばないと、それこそ絞められるよ?」 一旦言葉を切った尊は、ぶるっと身震いする。 顔色も、心無しか悪いような…… 堕天女と何があった!? いやいや、問題はそこじゃない、何故連絡がつくのかだ。 「環ちゃんの方から、昨夜俺の携帯にメールが来たの」 堕天女から!? 何故、尊のアドレス知って……そこまで考えて、俺はチロリと背後から付いて来る南を見上げた。 俺の視線に気付いた南は、ニッコリと良い笑顔を浮かべた。 そして、イケメン笑顔のまま、 「保健室自由利用権」 と、言った。 「「はっ?」」 俺と尊、2人して首を傾げる。 な……なんだ? 保健室自由利用権って……? 何の事? 「あっ!」 わかったのか、尊が声をあげた。 「み、李杜! 俺達のアドレス、環ちゃんに売ったねぇ!」 「正確には、交換した、だ」 尊の追及に、南はシレッとして答えた。
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1077人が本棚に入れています
本棚に追加