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何か、反撃の材料は無いだろうか?
「いっちゃん、そんなもん無いからね?」
あっ、尊に先読みされた。
単独で以心伝心するとは、尊め、やりよるな!
「以心伝心しなくとも、いっちゃんは顔で喋ってるからわかるよ」
溜め息混じりの尊、呆れ返ってる。
えっ!?
……俺って、顔で喋ってる?
「喋ってるね」
本当に……?
頷く尊の後ろで、南が吹き出している。
先生は、クスクス笑って……笑って……ゔ、ゔぎゃー!
「いっちゃん、顔が真っ赤よ」
先生に指摘されるまでもなく、顔から火が出るって言うのを、痛感してる!
なんだろう、無性に恥ずかしい!
どうしてだ!?
「いっちゃん……自分の事ポーカーフェイスだと思ってたから、恥ずかしいんだねぇ」
あ゙ゔ……確かに、そう思ってたかも……
「ポーカーフェイスどころか、感情剥き出しの表情オンパレードのくせに?」
南が大爆笑で言う。
そんなバナナ!!
じゃなくて、そんな馬鹿な!!
感情表現が下手とか、表情が乏しいとか――常に付いて回った学校側による俺の評価って、一体なんだったのーっ!?
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