七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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「いっちゃん、親しくならないと表情見せないから、そんな評価されるんだよ」 えっ!? じゃあ、普段の俺って…… 「以心伝心が必要ない程、顔で喋ってるね」 俺通の尊が言うんだから、間違いないんだろう。 間違いないんだろうけど…… 「尊や伊織、新田とかと喋ってる時は、モロ顔で喋ってるぞ」 南にまで言われた。 「そう言えばいっちゃんのファンは、普段愛想無いのに親しい相手には蕩ける程の表情を見せる、そのギャップが堪らないって言う子が結構居るそうね」 人差し指を顎に当て、悩ましい仕草で先生が言った。 けど…… 蕩けるって、なに!? もしかして、あれか、都織がきしょいって言う顔か!? えっ、えっ、なに!? 「俺って、顔面語り!?」 「がんめんがたりって……」 思わず叫んだ俺に、尊が軽い突っ込みを入れてくる。 「そんな言葉ないよ、いっちゃん」 ショックから抜けきれない俺は、そんな尊の声さえ耳に入らない。 「しかも、きしょい顔面語り!?」 「だからいっちゃん、そんな言葉ないってばぁ~」 俺の頭の中は、ぐるぐる回転中――とっまりませーん!
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