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なんだろう、やっぱり恥ずかしい〰
「うきゃきゅー!!」
叫ぶと同時に両手で顔を隠し、俺はその場に屈み込む。
「あっ、いっちゃんが壊れた」
尊がクスッと笑う。
「更に付け加えるなら、和泉は考えている事を結構口にしてるぞ」
えっ、俺って喋ってたの?
「今も喋ってる」
南の指摘に、俺はもうどうしたら良いか解らなくなって、手近のベッドに飛び込んだ。
瞬間、呻き声が上がった。
「ぐえっ!」
し、しまった!
使用中のベッドに飛び込んでしまった!
「ご、ごめ――」
謝罪と共に飛び離れようとした俺は、
「逃がすか!」
怒声と同時に取っ捕まってしまった!
薄い布団ごとがっちり捕縛された俺を、尊と南が揃ってびっくり顔で見ている。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさーい!!」
必死に謝る俺の頭の上に、コトリと誰かさんの顎が載せられた。
「許さない」
俺を捕縛している人物が、地を這う様な低ーい声で答えた。
ふっ、ふぎゃー、怖いよー!!
助けを求めて尊に目を向けたが、尊はびっくり顔のまま固まっていて、役に立ちそうもない。
なので、藁にもすがる思いで南に視線を移す。
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