七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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南は、酷く苦々しい顔をしていた。 なんだ? 俺を捕縛している人物が、苦手なのか……? 南程の奴が苦手に思う相手って、いったい…… 俺はそろりと、背後の捕縛者を見上げる。 ……イケメンだ…… 何となく、兄ちゃんズに近い感じのイケメン。 つまりは、強面系のイケメンってやつだ。 たく兄の方に近いかな? 不良さん? んー、でも、制服は着崩していないし、髪だって染めて無い普通の黒髪だし…… 知的な感じもするし…… けど、存在感がハンパないぞ! リア充四天王に並ぶオーラを放ってる! でも、誰だろ? 「どちら様で御座いますか……?」 尋ねた瞬間、背後のイケメンはー―放心した様な顔になった!! あの、あれね、ポカーン、って顔。 そして、なんでか時間が止まったみたいに、シーンとしてる。 無言、無動だ。 やがてクスクス笑い出す先生の声で、時間が動き始めた。 「いっちゃんたら、ちょっと頂けないジョークね」 笑顔で先生に言われたが、ジョークって何の事? 俺が首を傾げると、溜め息混じりに南が口を開いた。 「先生……和泉、マジみたいだぞ」 マジって?
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