一匹目 レッサーパンダは 来る!?

28/39
前へ
/3000ページ
次へ
遠い目をしてぶつぶつ呟く尊を、なんとか正気に戻そうとワタワタする俺…… それを腹を抱えて大爆笑しながら眺める鹿野。 カ、カオスだ…… パンッ!! 軽く手を叩く音が、場の空気を変えた。 中谷だ。 中谷がニコニコしながら、俺達を見ている。 「はい、それぐらいにしとこうか?」 ぼんやりと、俺と尊は中谷を見上げる。 「2人共、用事があるのだろ?」 コクリと頷く俺達は、まだ少し放心状態だったが理解は出来た。 そうだ、尊の家の手伝いしなきゃいけないや。 早く帰らないと…… 「手短にしとこうか? 2人はどうしてそうなったか、解るかな?」 「「どうしてって……」」 俺達は顔を見合せ、首を傾げた。 そして、必殺 『以心伝心』 を使う。 どうしてって言われても、解んないよなぁ? あんな変な呼称、今日初めて知ったしねぇ~ 俺達って、普通の高校生だよね? あんな変な呼称付く程、目立たないよなぁ~? 結論は 「「解らん!!」」 だ。 プッと鹿野が吹き出す横で、中谷はちょっとひきたくなる様な笑みを浮かべた。
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1077人が本棚に入れています
本棚に追加