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やってみるか!
「待て!」
2人の眼前に掌を向けて俺が声を上げると、2人は不思議そうに俺を見下ろした。
よし、上手くいきそうだ。
俺は手を2人の胸元まで下げて、掌を上向きにする。
「お手!」
条件反射!?
犬じゃないとか怒り出すかなと思ったのに、2人は素直に掌に手を載せてきた!!
……
さすがに俺も、やっておきながらドびっくりだ!!
仕方ない、このままのノリでいくか。
「良し!」
俺は2人に、クッキーを1袋づつ渡す。
佐伯が嬉しそうに、ニコッと笑った。
上杉は不思議そうにクッキーを持ち上げ、くんっと匂いを嗅ぐと、ふにゃりんとした笑顔になった。
よし、餌付け成功だ。
「ハウス!」
仕上げとばかりに命じると、2人は嬉しそうにクッキーを見詰めながら、それぞれの席に歩いて行った。
ふう、ミッション終了。
俺が椅子に腰を下ろした直後、
「「「おおーっ!!!」」」
沢山の感嘆の声と共に、拍手が沸き起こった。
やー、照れるなぁ~
「猛獣の餌付けが済んだところで、出席とるぞー!」
出席簿を開きながら言ったクッキー、ちょっと考えて出席簿を閉じる。
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