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「たけちゃん、たけちゃん、やり過ぎだよ?」
恐る恐る尊に声を掛けると、鼻息も荒く尊はクッキーに言い放つ。
「日下部先生は、いっちゃんを弄ぶから、一度懲らしめた方が良いんだよ!!」
弄ぶって……
「先生!」
「はい!!」
「次は全力でいくから、覚悟してよね!?」
「わかりました……」
哀れクッキーは、ガックリと項垂れた。
ゔ~ん、尊、やっぱり間違った男らしさを身に付けた……?
まっ、いっかあ。
これに懲りて、クッキーがカツアゲしなくなれば、儲けもんだし。
「たけちゃん、ありがとう♪」
「どういたしまして♪」
ニコッと笑って尊は返した。
「猛獣使いと守護神のお二方、伝達事項はお分かりになられました?」
クッキーが、物凄く下手に訊いてきた。
伝達事項って?
首を傾げる俺に、クッキーがチョークを向ける。
が、すかさず中腰になって尊がガシリとペンケースを握ったのを見て、クッキーは素早くチョークを置いた。
尊もペンケースを机に戻し、静かに座り直す。
ほっと、安堵の息を吐くクッキー。
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