七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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「取り敢えず、6人の班を作って申請」 女史の命令に従い、教室内が賑やかに呼び合いを始めた。 「伊織、真澄、斗真ついでに上杉、集合!」 俺と尊の方に歩いて来ながら、南は号令を掛けた。 上杉はついでらしい。 でも上杉の方は、ちゃんと寄って来た。 けどやっぱり佐伯と、一瞬だが睨み合う。 だが揉める事はなかった。 「取り敢えず、和泉と尊のフォローは、体力の有り余ってる斗真と上杉な? 絶対2人は遅れるから、いざとなったら運べ」 えっ? はい? 何だって? 何か、あんまりな言葉が聞こえた気がするねぇ~ うん、したね? 「「俺達、荷物じゃないよ!?」」 「異議は認めない。 このハイキングには、もう一つの褒美が出る」 「そうそう、早く頂上に着いた順に、商品が貰えるんだよ」 神崎が、にっこり笑顔で付け加えた。 じゃ、俺達居ない方が良いんじゃない? 足手纏いだよね? 「以心伝心やってるとこ悪いが、それ位のハンデ付けてやらないと、逆に文句を言われるからな」 伊織がポンポンと、俺と尊の頭を叩いた。 やっぱり、ハンデ、なのね、俺達……
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