七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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「まっ、ハイキングの方は、気にするな。 上手い事に、体力馬鹿が2人に増えたしな?」 南……歯に衣着せないにも、程があるぞ? でも、そっか、上杉も佐伯並に体力が有るって事か。 「上杉、何かスポーツやってたの?」 訊いてみたら、上杉は暫し無言だった。 やがて口を開いたと思ったら、自分自身を指差して、またも自己申告だ。 「こうちゃん」 ……呼べと? こうちゃんと、呼べと!? 思わず顔を見合わす、俺と尊。 どうする? まあ、呼ぶ位なら、良いんじゃない? 良いの? 「「こうちゃん」」 2人で呼んであげたら、上杉は嬉しそうに笑った。 「俺も!」 佐伯が割り込んで来た。 「俺も、ちゃん付けで呼んで!」 ちゃん付けって……いや、待て! 佐伯の名前は、斗真。 ちゃん付けて呼ぶとなると…… 「「佐伯は不味いって!」」 だって、ねぇ? うん。 「「『とうちゃん』 になっちゃうよ!?」」 ぶっ、と上杉が吹き出した。 佐伯は悲しそうな顔をして、俺達を見る。 よ、よし、何かないか考えよう。
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