一匹目 レッサーパンダは 来る!?

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うわぁ、黒い~ 黒い笑みって、久々に見たぞー!! やっぱり中谷も、あっち側の人間なんだなあ。 あっち側………俺達の様なフツメンには立ち入る事の許されない立ち位置の世界………に居る顔の良い奴のみに似合う笑い方の一つだ。 中谷もイケメンだもんな、中身は解らんけど…… 「2人は『被害者』だと思うよ」 黒笑浮かべたまま、中谷はキッパリと言い切った。 「「被害者?」」 中谷は頷く。 「失礼だけど、2人共、本当なら大して取り沙汰されない平凡君だよね?」 言われなくとも、知っとるわ!! 思っても頷くしか出来ない…… 中谷は続ける。 「なのに、まともとは言えないがファンまでいて、校内の有名人にさえなっている」 そこまで有名とは思わないけど……? まあ黙って聞いていよう。 「何故か?」 中谷は手にしていたチョークである人物の名を、カッカッと黒板に書いた。 『美原 伊織』―――と。 .
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