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「上杉――」
「こうちゃん」
あっ、だったね?
「こうちゃんは、何かスポーツやってたの?」
佐伯並みの体格といい、佐伯とはまた違ったしなやかな感じを受ける動作といい、それなりに体を鍛えてきたっぽいものね。
一体どんなスポーツを、やっていたのだろう?
それとも、今もやっているのかな?
わくわくして上杉の答えを待つ俺に、上杉は何でもない事の様に、さらりと爆弾を投げて寄越した!!
「……喧嘩」
「「はい!?」」
今、何とお答えになられたのでしょうか?
聞き間違えじゃなけりゃ、 『喧嘩』 と聞こえた気がする。
したねぇ~
「「もう一度、言ってくれる?」」
頷いた上杉、ふつーの顔して再回答だ!
「喧嘩」
OH! NO!
喧嘩って、あの喧嘩!?
喧嘩に、あのもそのも無いと思うよ?
いや、ほら、喧嘩も色々あるし?
ああ、あるね、口喧嘩や痴話喧嘩。
でも上杉の言ってる喧嘩って……
殴ったり殴られたりの、間違いなく血生臭い喧嘩、だろうね~
「「はあ~」」
溜め息が漏れた。
上杉って、本当に何者?
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