二十六匹目 レッサーパンダは 綾なす!?

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『だから今回の奇跡も、和泉と言う媒体が多大なる作用をし、普通では有り得ない数々の奇跡をまき起こしたんだ』 へぇ~と、皆で感心して俺を見る。 ちょ、ちょっと照れる。 『和泉はね、神様お気に入りの変わり種だから』 え、俺、神様のお気に入りなの? 『そうだよ~』 父さんはちっさな両手で、俺の頬を挟む。 『だから、「時」までも和泉に味方して、何度も和泉を救ってくれたんだ』 え? 「どう言う意味よ、今の台詞」 ガッと再び父さんを掴んで、和美が険しく問い質す。 「今のおじさんの台詞だと、和泉は何度も危ない目に合っているみたいだな」 今回だけでなく、と伊織が言う。 うん、そんなニュアンスだったよね、父さんの言い方。 『え、だって和泉ったら、何度もあの世に足を突っ込み掛けてたじゃないか』 当たり前~、と父さんは言う。 って俺、そんな頻繁に、危ない目に合ってないよ? そう返したら父さんに、 『これだから、お惚け要員は困るんだ』 と呆れられてしまった。 『和泉はね、存在したその瞬間から、不運にみまわれていたんだよ』 今、物凄く衝撃的な事を、サラリと言わなかったか?
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