二十六匹目 レッサーパンダは 綾なす!?

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しかも父さんは、俺の知らない、知る事の出来ようもない、かなり衝撃的な話を暴露した。 『和泉はね、本当なら生まれてこれなかったんだ』 と。 え? まじ? 「なによ、それ!!」 和美が、ぶちギレる。 俺も、ぶちギレたい。 「和泉、ここにこうして、ちゃんと生きているじゃない!」 ほらほらほら、と和美は握っている父さんを、俺の顔に押し付けてくる。 若作り幽霊の父親とちゅーなんかしたかないから、俺は母さんの後ろに隠れた。 父さんは、母さんの胸にしがみ付く形になった。 「や~ん♥」 母さんが照れてら。 じゃなくて、 「なんなの、その『今、明かされる衝撃の、成瀬 和泉・誕生秘話!』みたいなのは?」 を、教えて欲しい所だ。 『え、だって和泉、和美に栄養全部取られちゃって、ミッシングツインになる所だったんだよ?』 母さんにしがみ付いたまま、父さんは軽い口調で答え……ミッシングツイン? なにそれ? 俺の疑問に答えてくれたのは、 「双子の胎児の片方が、いつの間にか消えてしまうと言うやつだな」 やっぱり頼りになるお兄ちゃんの伊織さんだ。 って、俺、本来は消えてたの?
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