二十六匹目 レッサーパンダは 綾なす!?

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「ちょっと、なによ、それ!! わたしが悪いみたいじゃないの!!」 和美が怒るのは、当然だよね? うん、怒って良いと思うよ? だって、和美の所為で俺がみ……みつ…… 「ミッシングツイン、な」 そうそれだよ、伊織さん。 「さっきは言えてたろ?」 …… と、兎に角! 「和美の所為で俺が消えてたなんて、そんな嫌な事言う父さんなんて、嫌いだ!」 と言ってやれば、 『ガーン!』 父さんは、この世の者じゃ無いくせに、この世の終わりみたいな顔をして、 『和泉に、き・ら・わ・れ・たぁ~』 嘆き出した。 『ずっとず~と、見守り続けてきたのに~』 ひ~んと泣きながら母さんの胸にスリスリする父さんを、 「やめい!」 襟首掴んで持ち上げて、伊織父が止めた。 そして伊織父は、 「和也、今の和美ちゃんへの暴言は、私も許し難いぞ」 目をすがめて言った。 「そんな言い方をすれば、和美ちゃんが自分を責め、辛い思いを抱くのがわかる筈だ」 伊織父に、1票! そうだよ、父さん。 生まれる前の、和美自身にはなんの責任もない様な事を言い出して、和美を苦しめたいの? そんなの許さない。
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