七匹目 レッサーパンダは 躍る!?

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でもまあ、好かれるって、悪くないよね? うん、良い事だよ! 「よしよし!」 目一杯背伸びして佐伯の頭を撫でてあげると、上杉が屈み込んで頭を向けてきた。 上杉の頭も撫でてあげると、強面系イケメンの顔にふんわり優しい笑みが浮かぶ。 ああ、やっぱり上杉って、芯は優しいんだなぁ。 優しさが、全身から滲み出ている。 兄ちゃんズに、本当よく似てる。 佐伯も、キリッとした爽やかイケメンのくせに、ふにゃりんとした可愛い笑顔になっちゃって―― 「2人共、すっごく可愛い!」 つい口に出して言ったら、教室内がしんとしてしまった…… なんだろう、空気が冷たい。 氷の様に、ひんやりヒヤヒヤする。 「えーと、俺、何かいけない事、した……?」 恐る恐る尊に訊いてみると、尊はぷっと吹き出し、直ぐにけらけら笑い始めた。 「いっちゃんったら、いっちゃんたら――」 喋る尊の笑い声が、けらけらからゲラゲラにレベルアップした! 「2メートル近い2人をつかまえて 『可愛い』 なんて言えるの、いっちゃんだけだよ」 腹を抱えて爆笑しながら言う尊に、うんうん、と皆が賛同している。
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