1079人が本棚に入れています
本棚に追加
感謝して欲しい位だ、まったく!!
尊の迎撃基準が、少し見えたぞ。
尊と一緒に抱き付かれた時は、許容範囲なんだな。
俺単独だと即座に相手を標的認識し、ロック オン するわけか。
尊……もうお母さんの域を脱してるぞ?
クッキーが言った通り、俺の守護神になっちゃってるよ?
「たけちゃん、ちょっと間違った方向に向かってない?」
しかも、なんだか黒くなってる気がするし。
尊は伊織に寄り掛かりながら、にっこり笑う。
「言ったでしょ、いっちゃんを守る為なら、伊織にだって負けないって」
尊は、ちらりと背後の伊織を見上げる。
にっこり笑う尊に笑顔を返した伊織は、伊織は――いきなり尊の両頬を引っ張った!!
「い゙!?」
見事に広がる、尊の頬!
「い゙ひゃーい゙!!!」
ぺしぺしと伊織の手を叩き、なんとか逃れようとする尊に、伊織は笑みを消して命じる。
「謝罪」
「ごへんにゃはい、ごへんにゃはい~」
涙流しながら、謝罪する尊。
あ゙あ゙……
尊、伊織に勝つには、まだまだ力不足みたいだぞ?
解放された尊は、赤くなった頬を擦りながら俺に引っ付く。
あー、もう、本当に痛々しい。
最初のコメントを投稿しよう!