一匹目 レッサーパンダは 来る!?

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「「伊織?」」 中谷は頷いた。 「そう 『美原 伊織』 だ」 横で黙って聞いていた鹿野が、同調する様に再度伊織の名を口にする。 「2人がこれだけ悪目立ちしてしまった主な原因は、間違いなく美原だよ」 「だけど…伊織は別に、何もしないけど……?」 なぁ、と尊に聞けば、尊も頷いて肯定する。 「甘い、甘いぞ!!」 急に中谷が声を張り上げ、手にしていたチョークをバキリと握り折った!! こわっ!! 「君達は甘過ぎる! 美原と言う男は、存在自体が危険なんだ! 奴の周りに居る連中も、危険分子ばかりだ!! しかも、近くに居るだけで他人さえも危険分子に染め上げてしまうという、バイオハザード的恐ろしい奴なんだ!」 「え~と、俺達も伊織の周りに居る連中に入るよね……?」 「いーや、君達は別だ! あんな害虫どもの近くに居ると言うのに、君達は一切害されていない! 寧ろ、奇異な程に人畜無害だ!」 「馬鹿にしてる?」 「誉めている!」 どこがだ、絶対馬鹿にしている! しかし、凄いなあ、中谷の 『伊織人物像』 って… バイオハザード的って、何?
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