八匹目 レッサーパンダは 謳う!?

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警備員室に炊飯器やら色々調理器具があったのには驚いたが、いざと言う時は助かるので要チェックだ。 「いっちゃんたら、料理に関しては抜かり無いのね」 先生に誉められた? そう思っとこう。 警備員さんに頂いた紙皿と紙コップ・割り箸を机に置くと、尊が慌てて朝作ったアップルティーを紙コップに注いだ。 「あ、尊のアップルティー、久し振り」 和美が嬉しそうに、紙コップを手にする。 「弁当は、環ちゃんとこうちゃんとたけちゃんね。 和美は間に合わせで我慢して」 そう言ったら尊が、和美に弁当を差し出した。 「和美ちゃんが食べて良いよ、俺毎日いっちゃんの料理食べれるから」 「尊ってば、相変わらず優しいのね? じゃあ、遠慮なく、いっただきまーす!」 和美、そこは形だけでも遠慮しようよ? はあ~、まったく! 「たけちゃん、ごめんね」 「良いってばぁ」 笑顔で返す尊。 先生と上杉に目を向け、 「俺達も食べよう?」 そう言って2人を促した。 「そうね、頂きましょう」 先生も食べ始めると、上杉も遠慮がちに箸を動かし出した。 一口二口進む上杉の手が、徐々に速くなる。
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