八匹目 レッサーパンダは 謳う!?

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終いには、がつがつと飢えた猛獣みたいに食べ出した。 上杉……きみ、ちゃんと食事してる? ちょっと心配しながら紙皿におにぎりを3個載せて、上杉に渡す。 あっという間に、完食ぅ~ もう一度おにぎりを2個、更に唐揚げ、パンも2個渡す。 5分もいらない。 紙皿は、直ぐに空になる。 だ、大丈夫か!? 「上杉君、もっとよく噛まないと、消化に悪いわよ?」 小田切先生も、さすがに心配顔だ。 「美味しいから、無理」 答えた上杉、お代わりを要求してきた。 おにぎり2個、パンも2個渡す。 いくらか落ち着いたのか、今度は味わう様にゆっくり食べ出した。 感心しながら、俺と尊も食べ始めた。 「ねぇ、和泉」 急に和美が、声を掛けてくる。 「あに?」 もぐもぐおにぎりを食べながら訊くと、和美は上杉に目を向けた。 「なんで上杉が、和泉のお弁当食べてるの?」 「ああ、まあ色々あって、こうちゃんの弁当をダメにしちゃったから、かな」 トマト1個、華々しく散っていった…… 「こうちゃんって、和泉……」 和美は、ちょっと引いている。 引くなんて、酷い!
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