八匹目 レッサーパンダは 謳う!?

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「友達になったんだよ」 尊が、にっこり笑って言う。 「友達、ねぇ」 何やら、含みの有る和美の物言いだ。 「ねぇ、上杉」 和美に呼び掛けられた上杉が、不思議そうに和美を見やる。 「和泉と尊を、危険な目に絶対合わさないでよ?」 強く和美に言われ、上杉は少し間を置いてから、はっきりと頷いた。 「なら良いわ」 何が? 一体何で、危険なんて出てくるの? 俺の疑問なんぞ関係無いとばかりに、ゼリーまで食べ終えた和美は、 「ご馳走さま、またご馳走してね」 そう言って席を立ち、俺と尊の頭を軽く叩いてから教室を出て行った。 「成瀬さん、早食いね」 呆れ顔で、先生が言った。 そして俺を見て、溜め息をつく。 「で、いっちゃんは超遅食いの上に、少食ね」 まだ1個目のおにぎりと格闘している俺を、尊さえも苦笑いして見てる。 「昔っから、いっちゃんはそうなんだよねぇ~」 やっとおにぎり食べ終えた尊には、言われたくないぞ? 「どんぐりの背比べ」 ぼそりと呟いた上杉が、お代わりを要求する。 嬉しい位に、よく食べるね。 用意した甲斐がある。
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