八匹目 レッサーパンダは 謳う!?

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放課後、俺と尊と上杉は、クッキーを死守しながら実習棟に向かった。 道中、様々な魔の手から見事にクッキーを守り通した立役者は、やはり上杉だ。 偉いぞ、上杉! そして、生徒からカツアゲするな、教師よ! まったくもう! 俺のクッキーの存在は、一体何処まで知れ渡っているんだ? 入学式にしか見た事無い校長先生まで、余ってたら欲しいな、と言って来たぞ。 まあ校長だし、恩を売っておけば何かしら役に立つかもしれないから、クッキーを分けてあげた。 いっちゃん、考え方が黒いよぉ~、と尊に言われたが、気にしない。 俺も、少しは世渡り上手にならないと。 校長先生ってば、ありがとうを連呼して、ギャロップしながら鼻歌混じりに去って行った。 喜んでもらえて良かったけど…… 何故に、ギャロップ? スキップのが、見たかったかも。 校長のスキップ。 「いっちゃん、そこは敢えてギャロップなんだよ」 尊!? 何で、ギャロップを押す!? 「スキップだと、ありきたりでしょ?」 だから、ギャロップ? まあ、良いか。 なんか校長先生、可愛かったし。
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