八匹目 レッサーパンダは 謳う!?

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俺達を見詰める上杉のキラキラする両目には、信じたくないが 『尊敬』 と言う言葉が含まれているような気がする。 再び抱き付いて来た上杉は、俺と尊の間に顔を埋めながら、今度ははっきりした声で呟いた。 「2人ってスゲー」 きゅっと、上杉の太い二の腕で首が絞められる。 でも、さっき程苦しくない。 上杉、ちゃんと手加減してくれてるようだ。 上杉の呟きが、続く。 「初めて」 何が? 「殆ど喋ってないのに」 うん、上杉ってあんまり喋らないね? 「俺の性格」 上杉の性格? 「見抜いた奴、2人が初めてだ」 見抜いた? 不思議そうに首を傾げる俺と尊に、キラキラおめめの上杉は、ニコニコニコニコ笑い掛ける。 「えっと……こうちゃんの性格って、つまり……」 言いながら、俺は尊と顔を見合せる。 「もしかして……」 揃って上杉に顔を向ける。 「「意外と繊細(チキン)で、消極的(ヘタレ)?」」 「意外はいらない」 胸を張って、上杉は言い切った! 断言したよ!? 断言しきったね~ 俺達の以心伝心も、呆れ返ったよ?
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