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「っと言う訳で」
演じ終わって満足しきった顔の中谷が、俺達を見下ろした。
スッと差し出される中谷の手。
「一緒に闘おう!! 」
「「嫌だ!!」」
「即答!?」
キッパリ断ったら、中谷が慌て出した。
「いや、ほら、少しは考えるとかしようよ~」
中谷、泣きそうになってる。
けど、これだけは譲れない!!
ここでOKしたら最後、絶対に俺達に明日は来無い!!
最後が最期になる。
OKする=伊織を敵に回す=伊織に……こ・ろ・さ・れ・る~!!
誰がそんな危ない橋を渡るか!!
某機関だって言ってるじゃないか…命は大切にって……
「まだ死にたくない、よって厳重にお断り致します!!」
答えて、アレって思った。
尊の声がしない……?
どうしたんだ?
隣を見ると、尊は目をハート型にして何かを凝視していた。
その視線を追った俺の目も……ハート型になってしまった!!
俺達の視線の先に居るのは、メール中の鹿野……
その手に握られている携帯……
更にその携帯にぶら下がっているストラップに、俺達のハート型の目が釘付けになっていた!!
「えっ、なに?」
鹿野が俺達の視線に気付く。
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