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少しほっとした上杉は、しがみついてる俺を抱き締め様として、躊躇う。
どうやら、尊の動向を窺っているらしい。
「もう、しょうがないなあ～。 良いよ、こうちゃんは悪意無いから許すよ」
尊のお許しが出たところで、上杉は安心してきゅぅっと俺を抱き締めた。
かと思うと、尊の腕を引っ張り、尊も俺と一緒に抱き締めた。
なんだか、急に笑いたくなってきたぞ。
尊も同じだったらしく、くすりと笑った。
つられて俺が笑うと上杉まで笑い出し、３人で抱き合いながら、けらけらきゃらきゃら笑っていたら、またも冷ややかな声を掛けられた。
「何やってんだ？」
「「「……」」」
無言で声の主を見やる、俺達３人。
楽しかったのに、邪魔しやがって!!――多分そんな目で、俺達は見たんだと思う。
６つの目に凝視されて、お邪魔虫さんはちょっとビビってた。
お邪魔虫さんは、鹿野だった。
なかなか現れない俺達に焦れて、呼びに来たんだろう。
「バンビ、タイミング最悪」
俺がむﾞ〰と唸りながら言うと、尊も同調した。
「本当、空気読めないねぇ」
鹿野が、ムッとする。
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