八匹目 レッサーパンダは 謳う!?

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「上杉は何が目的で、こいつらにくっついてるんだ?」 真っ直ぐ訊いてくる鹿野に、上杉は少し考え込んでから口を開く。 「……飯?」 「はっ?」 「や、だから、飯」 再度の上杉の答えを耳にした鹿野は、クルッと勢いよく俺を見た。 並び立つ尊には目もくれず、ピンポイントで俺だけを見据えてる。 「また餌付けしやがったのか!?」 ひ、人聞きの悪い…… 「餌付けなんか……した?」 「昨日といい、今日といい――お前、んなに餌付けしてどうするんだ!?」 ……怒られた しかも、鹿野に怒られた。 「エヅケナンカ シテナイモン サエキトコウチャンイガイ……」 ぼそっと言い返したら、鹿野に睨まれた。 「佐伯の事も、認めるんだな?」 認めたくない、認めたくないけど――事実だ! 確かに、佐伯の餌付けに成功してる。 渋々頷くと、鹿野は呆れ果てた顔つきになった。 「たちワリィ~」 「バンビの根性悪」 「あ゙あ゙!?」 また睨まれた。 俺は素早く上杉の後ろに隠れ、鹿野を覗き見る。 「成瀬……まさか、そうやって都合の悪い時に隠れ蓑にする為に、上杉を餌付けしたんじゃないだろうな?」 おお、その手があったか!!
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