一匹目 レッサーパンダは 来る!?

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「「諸悪の根源が貴様の姉貴だと!?」」 「と、友明、怖い、キャラ、変わってる……」 怒りに震える俺達に対して、中谷は真っ青になって震えながら鹿野にしがみつく。 「お前等って、やっぱり美原の系統なんだなあ~。 キャラが変わり過ぎだぞ? まあ、落ち着けって!」 「「あ゙あ゙っ!?」」 なんだ!?ーと睨んでやれば、鹿野は俺達の目の前にぷらんと例のストラップをぶら下げた。 ああ、恋い焦がれたラブリーチャーミーな 『レッサーパンダ・ストラップ』 !! 途端に俺達の顔は、端から見ても気持ち悪いだろう程にふにゃりとしたにやけづらに変わる。 「よーし、大人しくなったな?」 鹿野は中谷にヒソッと耳打ちし、中谷がまじまじと俺達を見ながら鹿野に何か言っているが、どうでも良いや!! ああ、可愛いなあ~ 思った通り、ラブリーだよね~ 欲しいねえ~ 欲しいね? 「こいつ等、また以心伝心だかやってやがる」 呆れた鹿野の声がするが、それも無視!! いいなあ~ いいねえ~ 今にも涎が垂れそうな程の緩みきった顔の俺達に、悪魔の囁きが掛けられた。 「あげようか?」
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