二匹目 レッサーパンダは 笑う!?

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実習棟を出て、まだ部活で賑わう校庭をぶらぶら歩きながら、またも溜め息が出てしまった。 『レッサーパンダ・ストラップ』…欲しい…… 「「あ゙〰っ!!」」 2人揃って頭を掻き毟る。 その時、ヒュン、パシッ、と何とも清々しい音が耳に飛び込んできた。 音の方に目を向けると、弓道場があった。 「「あっ、和美(ちゃん)!!」」 思い出した、個人情報流出犯人!! 因みに和美は、弓道部だ。 道場に近付き、中を覗き込んだ瞬間、黄色い悲鳴が上がった!! 「「な、なに!?」」 おろおろする俺達は、袴姿の美女達にいつの間にか囲まれてしまった!! 「キャー、可愛い!!」 だ、誰が!? 「や~ん、私より小さい~」 だから、誰が!? 「本当に普通の顔してる~」 「「俺達か!?」」 なぞと騒ぎ過ぎていた為か、すっかり油断していた後頭部に衝撃が走り、俺達2人は頭をおさえて踞る。 涙目で振り返ると、和美が腕を組んで仁王立ちしていた…怖いよぉ~ 「なに部活の邪魔しに来てるの、このすっとぼけコンビが!!」 すっとぼけコンビって…また新たな称号が…レベルだだ下がりなのに…嫌な称号がどんどん増えていくよぉ~
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