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「なにしに来たの!?」
「「ごめんなさい、ごめんなさい~!!」」
条件反射で謝ってしまってから、ハッと思い出す。
「「じゃないだろ!?」」
「なに!?」
「「ごめんなさい~ じゃなくて!!」」
恐怖に震えながらも、頑張ってなけなしの勇気を振り絞り、魔女(和美)に立ち向かう。
「俺達のメアドを50円で売っただろ!?」
和美は、あっという顔をして目を反らした。
「和美ちゃん、酷いよ~」
「仕方ないじゃない コーヒー買おうとしたら、50円足りなかったんだもの」
えっ、そんな事で俺達の個人情報売られたの……?
「それに、中谷ってケチでさあ 2人で50円に値切ってきたんだから」
えっ、俺達って、2人で50円だったの?
じゃあ、1人だったら……25円!?
「たけちゃん……なんか俺、人間として生きていく自信…なくなったよ……」
「奇遇だね、いっちゃん…俺もだよ……」
ガックリと項垂れて、俺達は歩き出した。
「おーい、もう良いのー?」
後ろで和美が何か言ってるけど…どうでも良いや……
もう、知らない!!
どうせ俺達は、2人揃ってやっと50円なんだから……
はあ、虚しい……
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