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『レッサーパンダ・ストラップ』は欲しい… 凄く欲しいけど、伊織を敵に回すなんて、チキンでヘタレな俺達には絶対無理!!
地球が滅んでも、無理!!
「伊織は怖いけど…俺、やっぱり欲しい…」
いつになく熱心な尊…
俺よりも欲しがってたもんなあ~
「なに、なに?」
くわえ箸をしたたか兄が、話しに割り込んできた。
残念な頭の人でも俺達より長く生きてるんだ、なんとか言う族の総長もやってたし、少しは良い助言を出してくれるかもしれない。
と考えて、これ迄の経緯をたか兄に話した。
「ふ~ん、和泉、お茶」
湯飲みを差し出すたか兄は、珍しく真面目な表情を浮かべていた。
「アレだな、要するに、仲間にはなるが、面と向かっては闘わない…って条件付けちまえば良いんだよ」
「「どうやって?」」
「知らん、自分達で考えろ」
所詮、此の程度の人か… 残念!!
「闘わないってのは、無理だろ?」
新たな声が、リビングに続くドアから聞こえてくる。
此の声は、たく兄だ。 たか兄とは正反対に、たく兄は頭が良い。
話しを聞いてたらしいし、説明もいらないよな?
俺達は期待の眼差しを、現れたたく兄に向けた。
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