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「当然レッサーパンダとて、例外じゃない」
「「えっ!?」」
あんなにラブリーチャーミーなレッサーパンダも、そんな凶暴なの!?
思わず尊と顔を見合わせてしまった。
「しかも、さっきも言った通り、腹黒い獣だ」
本当に、腹黒いって、見た目だけじゃないの!?
「「マジ!?」」
「まじ……かどうかは伝え聞きだから、断言出来ないがね?」
苦笑いしながら、たく兄は言う。
「何でも、最初は友好的に近付いて来て、相手が気を許した所で襲い掛かるとか、隙をついて獲物を横取りするとか――」
そ、それは確かに腹黒いかも……。
ちょっとビックリしている俺達を、たく兄の隣で、何故か妙な表情をしたたか兄が見詰めている。
「……ライオン モ ヨコドリスルゾ……シカモ ハイエナ カラ……」
何やらぼそりと呟いたたか兄が、たく兄の容赦ない肘鉄を脇腹に食らっていたが、何を口にしたのか俺達には聞こえなかった。
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