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「俺もいっちゃんも、今まで情けなさ過ぎたんだよ!!」
尊はぐっと握った両手を俺の方に向け、その握り拳でこつんと俺の胸を叩く。
「もう少し、ほんのちょっとで良いからさ、 『伊織のペット』 や 『女子のおもちゃ』 なんて言われない様に、頑張って男らしくなってみようよ!!」
尊の言葉に逸早く反応したのは、たか兄だった。
「お前等……それは男としてどうかと思う呼称だぞ……」
「「あっ!?」」
俺と尊は揃って赤面する……。
「まあまあ…」
たく兄がクスクス笑いながら、
「この2人に限っては、兄さんの常識は通じないんだよ? 兄さんが女っぽくなるのが無理な様に、2人に兄さんの様に男くさくなれって言っても無理なんだから――」
そう言った。
女ぽいたか兄……こ、怖ひ……想像さえ出来ない程……ごわ゙い゙〰!?
自分の事を棚に上げて、余りの恐ろしさにガクブルしている俺に、たか兄がこつんと拳骨を落とす。
「和泉は、想像力過大だ。 ったく、何考えてやがる!?」
あっ、たか兄に読まれてしまった!!
何故ばれた?
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