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男なら……か。
キツい言葉だなぁ、俺には……。
家事しか出来ない男子高校生には、似合わない言葉な気がする。
でも、俺だって確かに男だもんなぁ~。
「おぉ、和泉がまた浮上したぞ」
えーい!!
「たか兄、煩い!! ちょっと黙ってて!!」
俺の怒鳴り声に、たか兄は口笛を鳴らした。
「和泉が怒ったぞ、明日は嵐になるな?」
「兄さん……もう一発喰らっとく?」
俺を茶化すたか兄を、たく兄があっさり黙らせた。
たか兄は、黙々と食事を再開し出した。
最強の男と言われたたか兄を、たった一言で黙らすたく兄って、一体何者?
さて、とたく兄が俺を見る。
「和泉、決めた?」
「いっちゃん?」
尊も不安顔を、俺に向けている。
はあ~、溜め息出ちゃう……もうっ!
この流れでやらないなんて言ったら、ホント、俺、男じゃないよねぇ~。
「……ヤル……」
「「「はっ?」」」
余りにも小さい声で答えた為、皆に聞き返されてしまった……。
「やる!」
もう、やけくそで答えた!!
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