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「でも、迷惑かけたく無いよ……結局、俺の我儘みたいな事だし……」
「大丈夫、迷惑所か、快く引き受けてくれるさ」
我が子より可愛い和泉の為なら――と、たく兄は言った。
確かに伊織のお母さんは、俺を凄く可愛いがってくれる。
伊織のお母さんにとって、俺と和美も実の子とかわり無いそうだ。
まあ間違い無く、父さん亡き後、俺と和美をここまで育て上げてくれたのは、伊織のお母さんだ。
実の母さんより、母さんと言える人だ。
でも、だからこそ、迷惑かけたく無いんだけど……。
なぞとぐるぐる考えていたら、
「あーっ、もう、本当に和泉は!!」
急にたく兄が大声を上げて、驚く俺をぎゅっと抱き締めてきた。
「たく兄!?」
益々驚く俺の頭を、わしゃわしゃ掻き回す様に撫で繰り回した。
「和泉は、良い子過ぎ!! もっと周りに頼りな!!」
「いっちゃんは、気をつかい過ぎだよね?」
「だな、ガキの癖に、んなに気をつかうな」
尊やたか兄までそう言うけど、俺、別に気をつかってないよ?
そう言ったら、3人に溜め息を付かれてしまった……。
なんで?
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