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「悪い事に、天然で自覚無し、とくるから手におえない……」
もう一度溜め息を付いて、たく兄は離れた。
「まあ、これが和泉なんだから、仕方ないけど……」
「なんだかんだ言って、タケがいじけずに育ったのも、和泉のお陰だしな?」
えっ、尊、いじけて育つ予定だったの!?
「あのな、和泉」
たか兄が、珍しく真面目な顔をして語り出した。
「和泉もタケも大ボケだから気付いてないだろうが、本当ならお前等2人、身内と似てないせいで苛められたりからかわれたり……いじけて育ってもおかしくなかったんだぞ?」
そうそう、とたく兄が同調する。
「まあタケ自身もボケてるから、いじけたかは判らないが、和泉と言うタケを上回る大ボケが一緒に居る事によって、更にタケは周りの負の感情を感じないで育つ事が出来たんだよ?」
なにやら、酷く引っ掛かる物言いをされている気がするんだけど……?
「たか兄もたく兄も、俺の事なんだと思ってるの!?」
ちょっと憤慨して訊いてみると、
「「最強の鈍感!」」
うっほっぅい~、ひどっ!!
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