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兎に角、とたく兄は言う。
「和泉の鈍感さが、タケをいじけさせなかった事は事実だよ?」
小学校の入学式の日に、ニコニコ顔で元気いっぱいに帰って来た尊が一番印象に残っている、とたく兄は言う。
「いっちゃんと、友達になった日だ!!」
ぱあっ、と尊は明るく笑う。
「ニコニコしながら、まあ喋る事、喋る事、仕舞いには噎せながら喋ってたっけな?」
たか兄の言葉に、俺は首を傾げた。
「一体、何を喋ってたの?」
「いっちゃんの事」
「えっ、俺!?」
うん、と尊は頷く。
「凄い子と友達になった、凄い友達が出来た、とっても可愛いんだよ、と言ってたな?」
えーと、ちょっと待て!!
待って下さい!!
それって、どう言う意味……?
「あの頃のいっちゃん、本当に小さくて……なのに、伊織や和美ちゃんに振り回されても負けてなくて……凄いな、格好良いなって思ってたんだ!」
尊の言葉に、俺はひきつる。
「それは……勘違いと言うものではないでしょうか……?」
「「「今なら、そう解る!!」」」
声を揃える 『T三兄弟』 に、腹がたつ!
んにゃろめ!!
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