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「素朴っつうか、普通の弁当だな」
弁当箱を覗き込み、ぼそりと松平は言う。
「美味しく頂ければ良いんだよ。 いっちゃんのは、味重視なんだから」
尊がにっこり笑って返しながら、ホラッと松平の口に唐揚げを放り込む。
「あっ、うまっ!」
「だろ? いっちゃんのは、シンプル イズ ベストなのさ」
尊、誉めすぎ~
照れるやん!
「いやいや、たけちゃんの飲み物だって最高です。 ほらまっつぁん、一口どうぞ」
尊のミルクティーを差しだすと、松平はすかさず口にする。
「おう、甘過ぎずしっかり香りもして、濃さもちょうど良い。 確かに美味いな」
松平の感想に、俺と尊は笑顔でサムズアップしあった。
「何か、日向ぼっこしながら食事するジッサマめいててジジムサイが……お前達ってそれが幸せなんだな?」
しみじみ呟いて、ご馳走様と松平は離れて行った……奴は何がしたかったんだ?
ジジムサイって……失礼だよ、お年寄りに〰
今時のお年寄りは、俺達よりお元気でいらっしゃるんだから~
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