二匹目 レッサーパンダは 笑う!?

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「和泉ぃ?」 ニッコリ微笑んで俺の名を呼ぶたく兄が……怖い…… 「あぅ……ごめんなさい……真面目にやります……」 「本当かな?」 こくこく、こくこく頷き続ける俺は、必死だ!! じっと俺を見詰めるたく兄の視線が、痛い…… たか兄に掴まれた襟首も……服が首を絞めて痛い…… 「和泉は真面目にやります!!」 片手を上げて宣言すれば、たく兄が今日一番デッカイと思える溜め息をついて、椅子に腰を下ろした。 それに合わす様に、たか兄も俺を下ろしてくれた。 「何やっても、和泉は真面目に見えない……」 なっ、失礼な!! 俺だって、真面目にやれるぞ!? たぶん……。 でも…… 諦めてくれ、これが 『和泉』 です、えへん!! 「たく兄……いっちゃんが開き直ったけど……」 尊!? そこは、内緒でしょ!? 「たけちゃんが、裏切ったあ―!!」 「いっちゃん、俺も保身の為に、いっちゃんに厳しくする事にした!」 「えっ!?」 ええ――っ!? なぜに――!? 「たけちゃんが敵にまわった!?」 叫ぶ俺を、尊はじとりと見る。
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