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「和泉ぃ?」
ニッコリ微笑んで俺の名を呼ぶたく兄が……怖い……
「あぅ……ごめんなさい……真面目にやります……」
「本当かな?」
こくこく、こくこく頷き続ける俺は、必死だ!!
じっと俺を見詰めるたく兄の視線が、痛い……
たか兄に掴まれた襟首も……服が首を絞めて痛い……
「和泉は真面目にやります!!」
片手を上げて宣言すれば、たく兄が今日一番デッカイと思える溜め息をついて、椅子に腰を下ろした。
それに合わす様に、たか兄も俺を下ろしてくれた。
「何やっても、和泉は真面目に見えない……」
なっ、失礼な!!
俺だって、真面目にやれるぞ!?
たぶん……。
でも……
諦めてくれ、これが 『和泉』 です、えへん!!
「たく兄……いっちゃんが開き直ったけど……」
尊!?
そこは、内緒でしょ!?
「たけちゃんが、裏切ったあ―!!」
「いっちゃん、俺も保身の為に、いっちゃんに厳しくする事にした!」
「えっ!?」
ええ――っ!?
なぜに――!?
「たけちゃんが敵にまわった!?」
叫ぶ俺を、尊はじとりと見る。
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