一匹目 レッサーパンダは 来る!?

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「ああ、そうだ!」 尊が突然声をあげ、俺を見た。 「いっちゃん、今夜はお暇かい?」 「お暇だよ~」 返して、察した。 「たけちゃん家のお手伝いだね? OKだよ」 尊の家はコンビニをやっていて、人手が足りない時はいつも尊は家を手伝う。 そんな親孝行な尊を、俺も時々手伝う。 もちろん、タダ働きだ。 尊の両親には世話になっているから、バイト代出すって言われても貰う訳にはいかないんだ。 貰ったりしたら、母さんに 『この、恩知らず!!』 と罵倒される。 「いっちゃん、いつも済まないねぇ~」 「たけちゃん、それは言わない約束だよ~」 等と尊と時代劇風会話をしつつ、のんびりまったり食事する俺は、気が付かなかった…… 教室の入口からこちらを伺う、怪しい二組の視線に…… なんだか……寒気が…… なに? なんか、嫌な気配が……
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