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「俺も、幸せ!!」
尊がにっこり笑い、俺も笑い返す。
尊の笑顔に、沈んでいた気分も浮上する。
2人なら、なんでも出来そうだ。
2人なら、どんな事にも立ち向かえそうだ。
「「頑張ろう!!」」
「「絶対ゲットするぞ、成功報酬!!」」
おーっ!!、っと声を上げた俺達をバックミラー越しに見たたか兄が、溜め息をついた。
「あ~ぁ、すっかりタクに載せられちまってら」
そんなたか兄の呟きは、自分達の世界に浸っている俺達の耳には届かなかった。
学校に着くとたか兄はサンドイッチを教室に運んでくれ、皆に引かれていた。
そりゃそうだ。
いくらイケメンとは言え、195もある大柄な見知らぬ奴がうろつく姿は、単なる不審人物でしかない。
だが、OBでお巡りさんでもあるたか兄は、先生達に知られていて、顔パスだ。
更にこのクラスには、たか兄を知る者がいる。
その1人、新田がにっこり笑って声を掛けて来た。
「たか兄、今日は休みなの?」
「おー、ユリ、久し振り~。 非番だったんで、家のちびっこ共のタクシーやってんだ」
新田の頭をぐりぐり撫でくり回したたか兄は、じゃあな、と帰って行った。
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