三匹目 レッサーパンダは 惑う!?

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あまりの痛みに喋る事が出来ない俺達は、空缶が激突した額をひたすら押さえるだけだった。 「どれ?」 そんな俺達の手をグイッと無理矢理引き剥がし、痛みに疼く額を見た川北は―― 「ぶっ!!」 吹き出すと同時に、大爆笑しやがった!! 「美原、ナイス コントロール!!」 ゲラゲラ笑う川北の後ろで、新田が必死な顔をして笑いを堪えている。 「二本同時に投げて、ピッタリ同じ場所にヒットさせるなんて、流石美原だねぇ~」 ここは俺達を気遣う所じゃないのか!? 伊織を誉める所じゃないだろ!? 「いっちゃん……タンコブ、出来てる……」 尊に言われて触れた額は、確かにぷくりと腫れた感触がした。 だが、尊も俺の事を言えない。 「たけちゃんも、タンコブ出来てる……」 「「い゙だい゙!!」」 涙目になる俺達の額に、そっと新田がヒンヤリする物を貼り付けた。 「とりあえず休み時間までは、冷えピタで我慢して下さいね、師匠?」 「「うん、ありがとう、郁里ちゃん」」 伊織、本当に容赦無いんだから!! ずきずきする~ぅ、痛いよぉ~。
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