三匹目 レッサーパンダは 惑う!?

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「いっちゃん……まだあるよね?」 尊は、なんだか、ちょっと強くなった? 「たけちゃん……少したか兄みたいだ」 尊は笑った。 やっぱり、ふんわりした笑顔で、笑う。 変わらない笑顔なのに、少し男らしく見える。 「昨日、いっちゃんが帰った後、たく兄に叩き込まれたんだ」 「何を?」 「ボケを治す事」 ぬあんですと!? たった一晩で、ボケ体質から脱却出来るのか!? だったら俺も―― 「いっちゃんには無理!」 俺が何か言うよりも早く、尊に遮られてしまった!! 「それに、俺も付け焼き刃だから、直ぐにぼろが出るよ?」 それよりも、と尊は俺に説明を求める。 「約束……だったの」 「約束? 誰と?」 「覚えてない」 和美に手を上げない事、母さんと和美を守る事を誰かと約束した――と教えると、尊は考え込んだ。 「一番可能性が有るのは、やっぱりいっちゃんのお父さんだろうけど、保留だね?」 「うん、母さんと和美に訊けば解るかもしれないけど……」 ああ、自分の頭の悪さに、頭にくる!!
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