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なにやら、騒がしい……。
兎に角、煩い!
一体なんだろう?
どうやら痛みも引いて頭も動き出したらしく、騒がしさに眉を寄せながら目を開けて――固まった!!
俺達は――囲まれていた!!
小粒な可愛い女の子が数人、俺達が寝ていたベッドの周りを囲んでいた!!
「「なに!?」」
どうやら尊も殆んど同時に気が付いたらしく、俺と一緒に飛び起きて声を上げた!!
キャー!!――っと言う嬌声が上がり、
「「ヒッ!」」
びびった俺達は、しがみつき合う。
「平凡×平凡なんて、新境地よ!!」
「いやん、なかなかな趣向ねぇ!!」
俺達よりだいぶ小柄な彼女達から、嫌なオーラが出現している。
こ、これは、知っている、
「「沙織姉(サオリ ネエ)と同じオーラだ!!」」
沙織姉――美原 沙織(ミハラ サオリ)――伊織の一番上の姉、と言っても双子なので二番目のお姉さん・香織姉(カオリ ネエ)とは同じ歳だ。
しかも、沙織姉と香織姉は俺と和美同様に二卵性の双子の為、あまり似ていない。
伊織に似た金茶の髪と目をした和美並みに背の高い西洋風美人の沙織姉に対し、香織姉は小柄で黒い艶々した長い髪に黒い瞳をした大和撫子風美人だ。
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