一章 陽良

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  「頭を叩かれて、頬膨らませて反発してくる奴は子供で十分だろ。」 いたずらっぽく笑って言い返してきた夕闇にさらに言い返そうと口を開いた時だった。 「二人共。琴葉とお別れの時間よ。」 ピンク色の髪を少しだけ後ろで結った少女がこちらに向かいながら話しかけてきた。 「わかった。ありがとう、真湖(マコ)」 ぼくは最後の別れをするべく、琴葉の元へ向かって歩き出した。    
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