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そして、毎年恒例の新人挨拶が行われる。
スタンドのファンに向かって、新人が自己アピールをする場である。
「ドラフト一位、樫琶 剛紀!ポジションは、ファーストです!よろしくお願いします!」
球場全体に響き渡る様な声で、剛紀は新人挨拶を済ませた。
そして、スタンドからは大歓声が沸き起こった。
「頑張れよー!」
「ぃよっ!将来の四番!」
など、声をかけてくれるファンもいた。
それもそのはず。
高校時代に70本のホームランを記録し、甲子園でも激闘を繰り広げた超高校級打者の若造が、贔屓の球団に入団したのたがら。
誰よりも期待がかかるはずだ。
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