★保科凌雅★

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うちの台所は狭いのに、冷蔵庫からジュースを取り出す時も、棚からポテチを取り出す時も常にぴったりと俺の傍から離れない、忠犬ハチ公のような篤史。 俺はつい 「犬みてぇだな…」 と呟いてしまった。やべっ!っと思い、篤史を見ると、意外な反応をしていた。 「良いですね、俺が犬なら保科さんは媚びるにゃんこですか?にゃん!」 招き猫のポーズをしながらへらへら笑う篤史を見て、つられて俺も笑う。 「…って、俺が媚びる猫ってなんだそれ!」 「だってえっち中の俺を求める保科さんのひょうじょ…」 そこまで言った篤史の口を手でふさいで、慌てて俺は大声を出してごまかす。 「あーわーわーわー何も聞こえねーあーわーわーわー!」 篤史はそんな俺の顔を見てふふふっと笑みをこぼした。 ・
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