翌日

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「空ちゃん、おはよう。今日先生から空ちゃんに大事なお話があるから、着替えたら先生のお部屋に行きましょうね。」 私は何も知らずに、笑顔で 「はい!」 と答えた。 私は着替えて、看護士さんに連れられ先生のいる部屋に行った。 「空ちゃん、おはよう。…とりあえずそこのいすに座って。今日は大事なお話があるから。」 胸のざわめき…私は、心のどこかで嫌な予感がして、さっきまでの笑顔が消えた。でも、先生に言われた通りにいすに座った。 「実は…また残念なお話なんだけど。…空ちゃんの頭に、血がたまってるのが分かったんだ。空ちゃんは頭に衝撃が大きかったみたいで、助かったことが本当に奇跡だよ。」私は、また頭が真っ白になった。でも、昨日とは違って声を出すことができた。なぜなら、どうしても知りたいことがあったから。目頭に涙が浮かんで熱い。今にも泣きそうだったけど、やっぱり聞いてみることにした。 「先生、私…私は、死んじゃうんですか?死んじゃうんなら、後どのくらい生きられるんですか?」 先生は、看護士さんと顔を見合わせ、言った方がいいのか悪いのか迷っているようだった。だから 「言ってください。私、本当のことを知りたいんです。お願いします!」 先生は私の言葉にうなずくと、一息吸って言った。「言うつもりなかったけれど、空ちゃんが言った方がいいんだっら言うしかないよね。…空ちゃんは、今日を抜いて…後1日がせいぜいだろう。つまり、明日までがタイミリミットだと考えていい。…」 そのまま先生も看護士さんもうつむいてしまった。昨日よりも冷たく重い空気になった。 私の胸に、先生の告げた言葉が突き刺さった。頭の中で「後1日」という言葉がリピートしている。でも、私は泣かなかった。さっきまでは今にも泣きそうだったけど。なぜなら、後1日しか生きられないから。だったら笑って楽しく過ごしたい。私はそう思った。
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